更新日:2024年4月24日
ここから本文です。
男女共同参画を進める理由
なぜ男女共同参画を進める必要があるのでしょうか。その理由のひとつとして、一人ひとりがもつ個性や能力、可能性が持っている価値について、優劣をつけることができないということが挙げられます。例えば、男性のイメージといえば「たくましく強い。」と思っている人もいれば、「頑固だ。」と思っている人もいるでしょう。女性のイメージについても「優しい。」と思っている人もいれば、「静かでおしとやか。」と思っている人もいるでしょう。また「自分は男だから、つらいことがあっても弱音は吐いちゃダメなんだ。」とか「私は自分の意見は持っているけど、女だから男の人の意見に従わないと。」など、自分自身で「男性なんだから○○」「女性なんだから○○」と思い込んでしまい、そのイメージどおりにしなければならないという重圧で苦しんでいる人もいます。しかしながら、一人ひとり”性別”に対する考え方やイメージは違うにもかかわらず、どのようにして「このような男性や女性が正しい。」「このような男性や女性はダメだ。」と決まるのでしょうか。
そもそも人は、”一人ひとり違う個性”を持っています。先ほどの”性別”についてのイメージでも、イメージどおりの人もいれば、イメージとは違う人もいるでしょう。ただそのイメージと違うということが悪いことかというと、そうではありません。もしかしたら、その人が考えていた”性別”のイメージとは違っていても、他の人の”性別”のイメージとは一致するかもしれません。そうなれば最初の人のイメージとは違うけれど、次の人のイメージとは一致した。また他の人とは・・・というように、正しい男性像や女性像というものは相手によって変わっていきます。そう考えれば、”性別に対するイメージや考え方は一人ひとり違うことから、どの考え方やイメージも間違いではないし、一人ひとりの個性や能力などについて比較したり、優劣をつけることはできないということになります。
このように優劣をつけることができないにもかかわらず、誰かしらの「男性はこうだ」や「女性はこうだ」というイメージや考え方と違うからという理由で、本人がやりたいことや自分の能力を発揮できる分野をあきらめなければならないというのは、あってはなりません。このことからも、性別にかかわらず一人ひとりの意思決定を大切にする男女共同参画を進める必要があります。