更新日:2021年1月20日
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有形民俗文化財
姶良市には市指定の有形民俗文化財が10件あります。ここではその一部を紹介しています。
楠元の山の神〔市指定有形民俗文化財〕
この山の神は左手の田の神像と一対のものとして江戸時代・正徳2年(1712)に製作されたものです。この石像には春になると、山の神が田に降りてきて、田の神となり、秋に豊作をもたらすと再び山の神として山へ帰っていくという、古い田の神観を表しています。
所在地:鹿児島県姶良市西餅田2422-2(外部サイトへリンク)
触田(ふれた)の田の神〔市指定有形民俗文化財〕
触田の稲留神社境内にある高さ130cmの田の神で、江戸時代の元文2年(1737)に製作されました。頭に大きなシキをかぶり、右手にメシゲをかかげ、左手には碗を持った神職の姿を現しています。吉田の西佐多浦鵜の木・桑の丸と東佐多浦東にも同型の石像があり、石工前田喜八の作と考えられています。
所在地:鹿児島県姶良市平松1361-1(外部サイトへリンク)
木津志の田の神〔市指定有形民俗文化財〕
高さ116cm、像高96cmの田の神で、木津志の城野神社手前の見晴らしの良い斜面に据えてあります。顔は素朴な農民を思わせ、その彫りは浅く、豊作を願うように空を仰ぎ見ています。
木津志の他の2体とは、顔や手の持ち方に違いがあり、石工は別人と考えられます。
所在地:鹿児島県姶良市木津志3096番地(外部サイトへリンク)
木津志堂崎の田の神〔市指定有形民俗文化財〕
上脇家に伝わる高さ130cm、像高97cmの大型の田の神石像です。背面には「文化二丑年(1805)奉寄進九月吉日上木津志郷」の刻銘があります。神職や氏子が田の神に扮して、神社の祭りや田の神講で舞う田の神舞いの所作を写したものです。
所在地:鹿児島県姶良市木津志1879-1(外部サイトへリンク)
福岡家の田の神〔市指定有形民俗文化財〕
この田の神は元々福岡家の出身地である木津志城の口あったものです。製作年代など不明ですが、木津志堂崎の田の神と作風が似ていることから、同じ石工による製作と考えられます。
西田の田の神〔市指定有形民俗文化財〕
自然石に平らな面を作り、田の神舞いの姿を彫り込んだ田の神で、顔と上半身は朱色で着色しています。石碑の右上部にかけて「□寄□文化二年乙丑四月吉祥日姶羅郡山田西田上下郷中」の刻銘があり、文化2年(1805)に造られたことが分かります。
日木山里の田の神〔市指定有形民俗文化財〕
加治木石で造られ、名工名島喜六の作といわれます。高さ80cm・幅35cm、頭に甑の下に敷く「シキ」をかぶり、袴を着け、右手に「めしげ」を持ち、左手は頭を押さえて左足を踏み出し、右足を引き、満身に笑みをたたえて中腰で「田の神舞い」を演じる姿です。
昭和59年、東京で行われた全国「ほほえみの石仏展」の正面会場に展示されました。
所在地:鹿児島県姶良市加治木町日木山668(外部サイトへリンク)