更新日:2022年6月15日
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日本脳炎
鹿児島県では、日本脳炎の流行予測を目的として、毎年7月から9月中旬にかけて、豚の感染状況調査を実施しています。平成27年9月1日の調査の結果、感染指標であるHI抗体(赤血球凝集抑制抗体)の保有率が日本脳炎の注意を促す基準を超えましたので、注意喚起を行っています。
1 日本脳炎とは
日本脳炎ウイルスの感染によっておこる中枢神経(脳や脊髄など)の疾患です。
2 症状
ウイルスを持つ蚊に刺された後も症状なく経過する(不顕性感染)場合がほとんどですが、症状が出る場合には、6~16日間の潜伏期間の後に、数日間の高熱、頭痛、嘔吐などで発病し、引き続き、急激に光への過敏症、意識障害(意識がなくなること)、神経系障害(脳の障害)を生じます。
大抵の方は無症状に終わりますが、脳炎を発症した場合の死亡率は、20~40%といわれており、幼児や高齢者では危険性が高くなります。
3 感染経路
- ヒトからヒトへの感染はなく、ブタなどの動物の体内でウイルスが増殖された後、そのブタを刺したコガタアカイエカ(水田などに発生する蚊の一種)などがヒトを刺すことによって感染します。
- コガタアカイエカの活動範囲(飛行距離)は2km前後とされています。また、コガタアカイエカの活動は日没後になります。
4 予防対策
(1)蚊に刺されないように工夫する
- 長そで、長ズボンを着用する。
- 水たまりの除去(蚊の発生が起こりにくい環境づくり)を行う。
- 虫除けスプレーなどをこまめに使用する。
(2)日本脳炎ワクチンの予防接種
- 標準的には、第1期初回(2回)は3歳、第1期追加は4歳、第2期追加は9歳の方が対象で、合計4回接種します。
- また、定期接種が完了していない9歳~19歳のお子さんも無料で接種することができます。
(3)十分な休息
- 休養、栄養、睡眠を十分にとり、過労をさけるよう健康管理につとめる。