更新日:2024年5月22日
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サポートしている人や相談を受けている人へ
被害者を思っての発言や行動であっても、そのことで被害者が傷つくことがあります(二次被害といいます)。”何があっても心身を虐待することは許されることではない”ということを念頭に置きながら対応しましょう。特に次のような言い方や対応をしてしまうと、二次被害を起こす恐れがあります。
二次被害を起こすかもしれない言い方や対応
被害者の意思を尊重せずに、個人の価値観を押し付ける。
「○○しなさい」「○○するべき」など
被害者に落ち度があると責める。
「あなたにも悪いところがあるのではないか。」「なぜあなたは○○しなかったのか。」など
他の人と比較する。
「もっと大変な人もいますよ。」「他の人と比べれば、あなたの場合はたいしたことはない。」など
被害者について、一方的に決めつける。
「あなたが加害者に依存しているから。」など
なぜ逃げることができないのか
恐怖感
被害者は、「逃げたら殺されるかもしれない。」という強い恐怖から、家を出る決心がつかないこともあります。
無力感
被害者は暴力を振るわれ続けることにより、「自分は夫から離れることができない。」「助けてくれる人は誰もいない。」といった無気力状態に陥ることもあります。
複雑な心理
「暴力を振るうのは私のことを愛しているからだ」「いつか変わってくれるのではないか」との思いから、被害者であることを自覚することが困難になっていることもあります。
経済的問題
夫の収入がなければ生活することが困難な場合は、今後の生活を考え逃げることができないこともあります。
子どもの問題
子どもがいる場合は、子どもの安全や就学の問題などが気にかかり、逃げることに踏み切れないこともあります。
失うもの
夫から逃げる場合、仕事を辞めなければならなかったり、これまで築いた地域社会での人間関係など失うものが大きいこともあります。