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更新日:2010年1月17日

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クローズアップ


Largest Trunk Tree City "AIRA"

 

 

 

 

 

 姶良市の蒲生地域には樹齢1500年を誇る巨木が鎮座する 

シンボリックツリー「おおくすどん」

「蒲生のクス」は、大正11年3月8日に国天然記念物に、昭和27年3月29日には国特別天然記念物に指定されています。蒲生のクス」は、推定樹齢約1,500年、樹高30m、根回り33.57m、目通り幹囲み24.22mあるが、以前に蒲生八幡神社境内に盛土をしたため、樹の根元は約2m近く埋もれており、本当の根回りはもっと大きいものと推測されています。
幹の下部は凹凸が多く、幹の内部は直径約4.5m(タタミ8畳分)の空洞になっています。また、樹木の枝張りは東方に約12m、西方に約12m、南方に約10m、北方に約19mにも広がっています。


 

環境庁は、昭和63年度に第四回自然環境保全基礎調査の一環として、地上から1.3m部分(目通り)の幹回りが3.0m以上ある全国の樹木を対象に巨樹・巨木調査を実施しました。
その結果、全国で5万5,798本もの巨樹が確認されたが、その中で「蒲生のクス」は日本一の巨樹であることが立証されたのです。
市では、「蒲生のクス保護増殖事業」に取り組むなど、樹の治療や土壌改良をしてクスの限りない成長を願っています。
四季によって表情を変化させる大クス。4月上旬ごろから若葉が芽吹きはじめ、5月ごろに葉が一層青々となります。


 

おおくすどん

1123年(保安4年)、蒲生に移ってきた初代領主・蒲生舜清が八幡神社を建立したときには、すでに神の木(神木)とされていたことが伝えられています。
神秘的なビジュアルは、ヒーリングスポット、パワースポットとして多くの人々を魅了し、癒し続けています。
まるでトトロの家のようです。
地元では親しみを込め「大楠殿(おおくすどん)」と呼んでいます。市ではCMも作ってみました。
 

 

 

東の正横綱 蒲生ノ大樟 ~大日本老樹番附(大正2年)~

昭和63年度、環境庁(現・環境省)に日本一と認められ、いまでこそ名実ともに日本一の巨木として知られる蒲生のクス。実は約100年前の大正2年(1913)、すでに日本一とされる「東の正横綱」として位置付けられていました。


「蒲生のクス」は、東の横綱に位置付けられ「蒲生ノ大樟、七丈三尺八寸、十五間、八百年、鹿児島縣姶良郡蒲生村八幡宮」と書かれています。


この番付は「大日本老樹番附」といい、大正2年、埼玉県菖蒲町出身の林学博士 故・本多静六さんが勤めていた東京農科大学造林学教室で発行。当時の日本(朝鮮半島と台湾を含む)にある78種、1500件の巨樹や巨木を大きさや所在地などを盛り込んで報告しています。

現在の自然環境や環境保全を背景に50~100年後の巨樹・巨木がどのようになるかを把握するため、農林関係者をはじめ、本多博士を慕うグループ”本多静六博士を記念する会”がこの番付を参考に巨樹・巨木の状況や保護制度などを調査しています。

番付唯一の横綱ということも含め、蒲生のクスもその調査の対象となったことから、本市(当時、旧蒲生町教育委員会)へもこの番付が進呈されました。

 

 Old days with KAMO's Camphor Treeー大クスと人々ー

camphor tree(英)・・・クスノキ。

現存する古い資料から大クスの歴史を振り返ります。

大正2年(1913年)

 大クスの歴史写真1

大正2年発行の「大日本老樹名木誌」にあり、明治末期から大正期にかけて撮影されたもので、季節は秋と推察できます。
主幹部の高さ14~15メートル付近までと樹冠下部の枝や葉が写されています。注目すべきところは木柵で、かなり長くて粗い鉛筆状の木取りと作業が目立ちます。
また、上下2条の有刺鉄線らしきものが確認できます。縁石としめ縄はみられません。

大正3年(1914年)

大クスの歴史写真2

大正3年1月、桜島大爆発にともなう避難民の記念写真で、撮影の季節は冬です。
主幹下部地上10メートル付近まできわめて少量の枝葉が写されています。木柵は上の写真同様、鉛筆上の長い坑木が使われています。
施工はかなり改善され、上下2段の横木らしきものが見られます。縁石はみられませんが、しめ縄は確認できます。

 

大正12年(1923年)

大クスの歴史3

大正12年発行の「歴史写真」第122号に”日本第一の巨木”として掲載されています。
撮影時期の目安となる木柵はありませんが、縁石が新しくしっかりとしていること、しめ縄がないことなどから、国の天然記念物に指定された大正11年(1922年)頃のもので、撮影の季節は夏と考えられます。
主幹下部12メートル付近がはっきりと写され、枝葉も茂っています。根張りの部分で粗皮脱落が見られます。

昭和3年(1928年)頃

大クスの歴史4

被写体の人物から推察して、昭和3年(1928年)頃に撮影したもので、撮影の季節は早春と考えられます。
主幹下部6メートル付近までが写されていますが、枝葉は写されていません。
木柵の坑木はやや小さくなり間隔が若干広くなっています。横木もしっかりとし、しめ縄も太くしっかりとしています。

 

昭和16年(1941年)頃

大クスの歴史写真5

被写体の人物から推察して、昭和16年(1941年)頃に撮影したもので、撮影の季節は冬と考えられます。
主幹下部8メートル付近までと枝葉が若干写されています。木柵は以前と比較してやや粗く作られ、大小異なったふたそのものを使用し、坑木の間隔は少し広くなっています。
しめ縄はよりしっかりとした太めのものになっています。

 

 

~スピンオフ~ 市内にもう一本、番付けされた樹「御仮屋犬槇」

蒲生総合支所敷地内にある御仮屋犬槇(おかりやいぬまき)も西方の前頭で番付に掲載されています。犬槇は「一ツ葉」とも呼ばれています。

樹齢約400年とされています。樹高10.0m、根回り4.0m、目通り幹囲3.5mです。幹内部は空洞化していますが、樹勢は保たれています。

 

 

全国巨木ベスト10(昭和63年度・環境庁)

全国の巨木を一覧にしたものです。比較的九州地方に多く生息しているようです。※指定区分の「天記」は、天然記念物の略

第1位

蒲生のクス(鹿児島県姶良市)

  • 幹回り:24.2メートル
  • 樹種:クス
  • 指定区分:国・特別天然記念物

第2位

阿豆佐和気神社の大クス(静岡県熱海市)

  • 幹回り:23.9メートル
  • 樹種:クス
  • 指定区分:国・天然記念物

第3位

川古のクス(佐賀県武雄市)

  • 幹回り:21メートル
  • 樹種:クス
  • 指定区分:国・天然記念物

本庄のクス(福岡県築上市)

  • 幹回り:21メートル
  • 樹種:クス
  • 指定区分:国・天然記念物

奥十曽のエドヒガン(鹿児島県伊佐市)

  • 幹回り:21メートル
  • 樹種:サクラ
  • 指定区分:ー

第6位

武雄の大クス(佐賀県武雄市)

  • 幹回り:20メートル
  • 樹種:クス
  • 指定区分:市・天然記念物

第7位

柞原八幡宮のクス(大分県大分市)

  • 幹回り:18.5メートル
  • 樹種:クス
  • 指定区分:国・天然記念物

第8位

隠家森のクス(福岡県朝倉市)

  • 幹回り:18メートル
  • 樹種:クス
  • 指定区分:国・天然記念物

第9位

大谷のクスノキ(高知県須崎市)

  • 幹回り:17.1メートル
  • 樹種:クス
  • 指定区分:国・天然記念物

志布志の大クス(鹿児島県志布志市)

  • 幹回り17.1メートル
  • 樹種:クス
  • 指定区分:国・天然記念物

 

大楠のもと、収穫祭・芸術祭でにぎわう

日本一大楠どんと秋まつり

   

日本一の「蒲生の大楠」のある蒲生八幡神社とその周辺は歴史と自然の織りなす絶好の環境です。このロケーションのなかで国内外の音楽・芸術活動グループに参加協力を求めて、国際的な視野を広めるとともに、日ごろ簡単に体験できない音楽・芸術を来場されたみなさんの「心」に届けます。

また、姶良の農林業の生産者のみなさんが「心」を込めて収穫したものを提供します。生産者と消費者との「心」のつながりと農林業への理解を深める機会としています。

自然へ「感謝」の意を込めて、人と人との交流を深めながら「自然」「農」「文化」の発信基地と位置付け、市民の手によってこの祭りは開催されています。

 

地元蒲生の太鼓集団「蒲生郷太鼓坊主」


蒲生のまち、人々と韓国の学生さんたちとの交流はすでに20年以上も続いています。

お祭りの公式facebookページ

お祭り前後の盛り上がりもいっしょにご覧いただけます。
日本一大楠どんと秋まつり facebookページ

 

 

サイドストーリー

ゆるキャラ

 大楠の妖精「くすみん」をご紹介します。

 

    

伝説の「おおくすと大蛇」

   

蒲生に古くから伝わる大楠を題材にした伝説を地元版画家が表現。大蛇と娘の物語。この本を読んで大楠を目の前にすると、大楠をまた違った視点で見ることができるでしょう。

ふるさと交流館でも販売中。※Amazonもありました

 

蒲生のクスはここ

お問い合わせ

企画部商工観光課観光係

899-5294 姶良市加治木町本町253番地

電話番号:0995-66-3145

ファックス番号:0995-62-3699

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