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夢中で翔ける。挑む。KAJIKIから。

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未踏のピッチで躍進誓う、オレンジの新風。

 毎年6月からおよそ半年をかけて開催される鹿児島県社会人サッカーリーグ。力量に合わせて11のクラスに分かれおよそ90チームがしのぎを削る。2022年も県内各地で真剣勝負が繰り広げられ、参戦したチームの頂点に立ったのは“KAJIKI F.C.”だった。
 KAJIKI F.C.は姶良市の選手を中心に30人が所属する強豪クラブ。2015年の発足後、県リーグに参戦。順調に昇格を重ね、6年で県トップに上り詰めた。「加治木中学校の卒業生でサッカーがしたくてスタートしたんです。当時は未経験者もいました」そう話すのは発足メンバーのひとりで、現在は監督を務める船川志剛さん。同級生や先輩に声をかけ童心に帰ったようにボールを追いかけたという。その純粋に、そしてひたむきにプレーを楽しむスタイルは見る見るチームを強くしていった。練習や試合で実力と自信を付け、勝ち星を挙げ続けると「一緒にプレーがしたい」と有望な選手も集まり仲間も増えた。

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優勝で九州リーグ参戦を決めたときの胴上げの様子。

ステージアップに油断無し

 昨年の優勝で県リーグを2連覇したKAJIKI F.C.は今年1月、九州各県代表が九州リーグへの参戦権を懸け戦う、第46回九州各県サッカーリーグ決勝大会に出場した。 持ち味である攻撃的なサッカーは、他県代表の追随を許さず躍動。強豪ひしめく九州の舞台でも優勝を飾り、悲願の九州リーグ参入を決めた。「チームに一体感があった。また一つ高いレベルのステージに進めたことは素直に嬉しかったです」と船川さんは達成感に笑みをこぼす。しかし「九州リーグには元プロの選手がたくさんいて、練習グラウンドやトレーニング設備が整ったクラブチームばかりです。勝つためには限られた練習の質を上げ、課題を整理し、ピッチにフィードバックすることが必須」と先に目を向け、やるべきことも明確に感じ取っている。もちろん選手たちも同様だ。

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「挑戦」も楽しんで

 ビーラインフットボールセンターにボールを追う選手たちの大きな声が響き渡る。「僕たちは姶良で誕生したチーム。地元から応援されるようなチームになるために永く強くあり続けないといけない」と慢心なく一層激しい練習に打ち込む。九州リーグでは4月から沖縄を含む九州各県の会場で年間18試合を戦う。心身ともにタフなスケジュールになることは必至だが、数人の愛好家が始めた〝楽しむ〟サッカーは、変わることなくそのままに、大きなチャレンジの一年を迎える。

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地域貢献やボランティアにも積極的。3月のあいら春まつりではサッカー体験ブースで子どもたちを喜ばせた。

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