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響け!私たちのハーモニー

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届けたいのは“歌う喜び、歌う楽しさ”。

 扉を開くと、ホール中に響き渡るハツラツとした歌声に心を鷲掴みにされる。そんな元気いっぱいのハーモニーを奏でるのは、市内の小学校2年生から高校1年生までの14人で構成される姶良市立少年少女合唱団。姶良市の誕生と共に発足し今年で創部13年目。これまで市内外の多くのステージで歌声を届けてきた。合唱団のモットーは「楽しく、仲良く、美しく」。練習中は中高生の団員が小学生に優しくアドバイスしたり、休憩時間にはみんなでおしゃべりをしたりして盛り上がるなど、日頃の笑顔あふれる雰囲気が団員に一体感をもたらし、美しいハーモニーにつながっている。

 副団長の玉島日和(ひより)さん(重富中2年)が入団したのは小学校3年生の時。元々歌が好きでよく一人で歌っていたという日和さんは、母親の勧めで合唱団のステージ発表に観客として訪れると、思いがけず檀上で一緒に歌うことを提案されたという。「突然でびっくりしたけど、初めてみんなで歌ったときのあの感動は忘れられない。一瞬で合唱の虜になりました」とにっこり。同じく副団長の奈良知沙樹(ちさき)さん(帖佐中3年)は小学校1年生で入団。最初のうちは「歌うことが楽しい」というだけで活動に参加していたが、だんだんと「上手く歌わなければいけない」という気持ちが大きくなり、合唱を楽しめなくなってしまったという。しばらく活動から足が遠のいていたある時、先輩団員からこう声を掛けられた。「思うままに楽しく歌えばそれでいいんだよ」以来、この言葉を胸に歌い続けている。「私たちが一番大切にしているのは歌を楽しむこと。一緒に活動している年下の子たちにものびのび歌ってほしいです」そう優しいまなざしで語る。

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 毎年2月に開催している定期演奏会は1年間の練習の成果を発揮する貴重な舞台だ。

 彼女たちが最も楽しみにしているのはみんなでステージに立つことだ。しかしコロナ禍で発表の機会は激減。「私たちの歌を聴いてくれる人が目の前にいて歌を楽しむ時間を共有できるのは、すごく幸せなことです」と知沙樹さん。少しずつ歌声を披露するイベントが再開してきていることに期待を寄せている。
 かつて最も多かった時の団員数は現在の2倍以上である35人。団長を務める竹内楓希(りの)さん(重富中1年)も「人数が増えると曲の幅も広がります。歌が好きな方、ぜひ一緒に歌を楽しみましょう!」と呼びかける。これからも合唱団では〝歌が好き〟という想いをメロディーに乗せて、歌の楽しさを観客に届けていく。

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 令和元年度の演奏会では、絵本「11ぴきのねこ」の合唱曲のミュージカル風アレンジにも挑戦。
 練習は毎週土曜日の午前中(第2土曜日は午後)。「1週間頑張ったご褒美の時間」と話すように、練習では団員の笑顔があふれる。

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