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輝く子どもに笑顔とおはようを。

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子どもを見守るエッセンシャルワーカー。

 重富小学校区を通学する子どもたちの「おはようございます!」と元気あふれるあいさつに「おはよう、いってらっしゃい」とやさしい声が返ってくる。白金原輝会は定年を迎えた地域の有志およそ50人で構成されるボランティア団体。毎朝、交通量の多い交差点で通学を見守っている。6年前に会長に就任した笛田六男さんは「子どもたちの笑顔に1日の元気をもらっています」とあいさつでつながる子どもたちとの絆に確かなやりがいを感じている。
 笛田さんは陸上自衛官として国内外で職責を全うし、10年前に東京から帰郷。長い間離れていたふるさとで鳥のさえずりや雄大な桜島の眺め、人の温かさを感じながら晴耕雨読の日々を過ごしていた。しかし、日頃から「人や地域のために何かできることはないか」と考えを巡らせていたところ、通学する子どもたちを見守る地域の高齢者に出会った。交わされる爽やかなあいさつや笑顔と自分がやりたかったことが重なった。
 早速、輝会の前身である白金原自治会の老人会に入会。以来、雨の日も風の日も重富小学校付近の交差点に立ち続けている。「地域も子どもも交通安全への意識が高まっています」と笛田さん。見守り活動に参加してからの10年間で通学時の事故はないと話す。
 「一人ひとりがとても前向きで雰囲気も最高ですね」と輝会のメンバーで楽しむグラウンドゴルフも健康づくりを兼ねて週5回参加。仲間たちとの交流も大切にする。「レクリエーションで深まる親睦も厚みのある奉仕活動につながっていますよ」と笑顔の笛田さん。「夏が近づいてくるとワクワクしてきます」と夏休みの子どもたちを対象に実施している学習支援と食堂もメンバーたちと心待ちにしている。そのほか自治会の花壇清掃、募金活動などどれも輝会の活動は一体感をもって取り組まれている。
 笛田さんは6年間勤めた輝会の会長をこの春に退任。次の会長にバトンをつなげた。が、「身体が健康な限りは」と新たにこども見守り隊長に就任。「子どもの元気が私の元気ですから」と今日も子どもたちと笑顔であいさつを交わす。

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 輝会では3年前から夏休みのこどもを対象に学習支援と子ども食堂を実施。多い時には50人の子どもが集まる。

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 密を避けるため昨年は地域の子どもに真心込めた弁当を配布。子どもとのふれあいを何より大切に活動している

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