現在の地方公共団体を取り巻く環境は、国内及び国際的な社会経済システムの変革、人口減少時代の本格化、高齢化社会の進行による地域社会の急激な変化や厳しさを増す財政事情など、大きく変化しています。
同時に、日本経済も大きな構造変化の渦中にあり、流通の多様化、企業の統廃合、金融の自由化、依然として厳しい雇用情勢など、地域経済の収縮に直結していると感じています。
今後、地方公共団体は限られた財源の中で、自らの判断により行財政運営を行っていかねばならず、まさしく行政手腕が問われる時を迎えようとしています。
私は、新生姶良市の市長就任以来、「県内で一番暮らしやすいまち」の実現を目指し、「合併してよかった」と実感できるまちづくりのために、平成22年度を姶良市政の礎(いしずえ)を築くための各種サービスや事業の精査・調整期間としての側面も持たせながら、新市まちづくり計画と自らの公約を踏まえ、市民の皆さんが快適に安全で安心して暮らせるよう、市政運営を行ってきました。
そして、姶良市としての一体感の醸成はもとより、住民意向調査や行政座談会などでさまざまな意見や提言に耳を傾け、市民の視点に立ったまちづくりを進めます。
現在、"建昌小学校"の児童数は増加を続けており、教室等の不足が生じていますので、小学校を分離新設したいと考えています。
また、老朽化の進む"あいら斎場"を建替え、故人の尊厳と遺族の感情に配慮した空間を整備することも大切なことです。
さらに、人口7万5千人の市民が安全に安心して暮らせるよう老朽化した"消防庁舎"を建替えし、災害等に的確に対応できるようにしなければなりません。
これらの3つの施設については、整備手法などを精査し、着実に進めます。
次に、本年1月から実施しました"小学校卒業までの保険診療に係る子ども医療費の無料化"を継続し、さらに"小児用肺炎球菌ワクチンやヒブワクチンの接種費用補助"を実施して、子育て支援の拡充を行います。
また、姶良市誕生当初から、多くのご意見をいただいている資源物の収集方法を含めた循環型社会の在り方については、これまでの手法の精査を行い、平成23年度に姶良市としての新しい形を提案します。
新市としての一体感の醸成と市民生活の利便性向上を図るため、本庁と加治木・蒲生総合支所を結ぶ巡回バスの運行への助成を行い、併せて他の既存バス路線の一部見直しを行います。
また、3月12日の九州新幹線の全線開通を機に、市内の観光名所や史跡等を結んで走る観光バス「あいらびゅー」号を運行させ、より付加価値の高い観光事業を行い、継続的なものとします。
姶良市の中長期的な指針となる総合計画を策定し、市としてのまちづくりの在り方を明らかにしていくことが必要ですので、用途地域指定の見直し、土地利用や街路の検討などを通して、まちづくりの方向性を定めます。
また、魅力ある市街地と居住環境の整備を図る一環として、住宅マスタープランの策定のなかで公営住宅の供給のあり方を明らかにします。
農業の振興については、新規就農者の定着を図り、有能な人材を確保・育成するための奨励金制度の運用や、認定農業者の経営基盤への支援を行います。
また、現在行われているほ場整備を着実に進め、効率的な農業環境の改善を行います。
商工業の振興と雇用対策については、安定した事業運営と地元雇用の確保を進め、来月に開設します「姶良市ふるさとハローワーク」の利活用による求職環境の改善に努めます。
また、商工会や観光協会との連携を図り、県内で一番多い史跡資源や各種イベントを活用した市のPRを努めます。
さらに、新たな特産品の開発や販路の拡大を推進するため、「姶良市特産品協会」の設立を支援します。
安全で安心な生活環境整備については、防災無線のデジタル化に併せて、加治木地区の同報系無線整備に向けた調査・検討を行い、これを補完するため、携帯電話等を利用して災害情報等を配信するシステムの運用を始めます。
また、高齢者からの緊急通報の仕組みをセンター方式に移行し、より迅速な対応を可能にしたいと考えています。
大型団地の汚水処理施設等については、姶良市への移管に向けた資料収集と協議を進めます。
子育てへの支援、保育・教育環境については、次世代育成支援対策行動計画に基づく私立保育所への施設整備補助を行い、既存の小・中学校施設等の維持補修及び更新も年次的に進めます。
また、平成23年度から漆小学校に特認校制度を導入し、地域活性化の一助となるよう進めます。
最後に、これらの事業すべては、常に横断的に考慮されるべきものとして、効率的かつ公正な行財政運営と市民の皆さんとの協働という視点を持って、着実に進めたいと考えています。
以上、市政運営の基本的な考え方と主な施策の方向性について申し述べましたが、予算額としましては、268億2百万円を計上いたしました。平成22年度の当初予算と比較しますと、1.5%伸びで、4億円増加しています。
問合先