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闘いを見守る疾風のレフリー

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ラグビーの魅力を世界に伝える一翼になりたい

 「好きなラグビーを誰よりも側で観られる」とレフリーの魅力を話す蒲牟田さん。日本ラグビーフットボール協会が公認するセブンズ(7人制)A級レフリーの資格を持ち、国際試合や海外で開催される世界大会などで活躍している。セブンズの試合は15人制に比べ、ボールの動きが多く、早い試合展開が特徴でレフリーにもスピードとスタミナが要求される。蒲牟田さんは世界各国から集まるレフリーと共にグランドに立ち、スピードのあるフットワークと的確な審判技術が高い評価を受けている。
 蒲牟田さんとラグビーとの出会いは高校の学校行事であるクラスマッチ。はじめて競技するラグビーだったが、中学時代から陸上部で培った俊足で活躍。その足の速さを見たラグビー部の先輩からスカウトを受け、自分の特技が生かせるラグビー部へ入部を決めた。高校3年生のときには県の選抜チームにも抜擢され、大学でもラグビーを続けた。卒業後は体育教師となり、レフリーの資格(B級)を取得。県内外の試合で経験を積み重ねた蒲牟田さんは、世界に通用する若い世代のレフリー候補者を養成する日本ラグビー協会のアカデミー生に選ばれた。海外研修ではより実践的な技術を身につけるため、平成27年にドバイで開催されたセブンズの世界大会に参加。その中の19歳以下の部門で南アフリカ対フランスの決勝戦の審判を務め、「世界の舞台を体感し、これだと感じた」と自身の脚力を生かせるセブンズレフリーになることを決意した。平成30年に新設された国内初のセブンズA級の資格を手にし、これまでヨーロッパやアフリカ、アジアなどの各国で開催される国際試合で笛を吹いている。
 「いろんな国に友人がいます」と同じ試合に参加したレフリーや大会関係者との交流も大切な財産であり、この経験を教師として生徒のために生かしていきたいと蒲牟田さん。また、周囲の理解や応援が支えてくれたおかげで、楽しく活動を続けてこられたと感謝する。今後はオリンピックや国体のラグビー競技にも携わる予定で、レフリー活動を通してラグビーの発展に力を注ぐ。これからも情熱と鍛えぬいた足を武器に、選手といっしょに世界のグランドを駆けめぐる。

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 加治木高校で保健体育科の教師とラグビー部の顧問を務める。高校・大学時代は選手として最もスピードが求められるウイングというポジションでチームの勝利に貢献。現在、セブンズA級レフリーは国内に4人。今後は15人制の上位資格にも挑戦したいと意気込む。趣味は漫画を読むことで「キングダム」がお気に入り。

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 選手と観客から共感を得るレフリーをめざし、グランドを駆ける。

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