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紅窯「たたらづくりの陶器」

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独学の造形

重富中学校近くの住宅地にひっそりと店を構える紅窯。平成3年から皿や湯呑などの陶器をつくりはじめた。「アメリカ旅行で出会った陶器の美しさが忘れられない」と作品を手がけるきっかけを話す義昭さん・秀子さん夫婦。趣味からはじめた陶芸の奥深さに魅せられ、文献を読み幾度も試作を繰り返して、独学で技術を磨いた。

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癒される「さかな」の絵付け

紅窯の器最大の特徴は、なんとも愛くるしい魚の絵付け。一つひとつ丁寧に描かれる魚の表情はとても柔らかく愉しげに見える。「気持ちにゆとりがあるときに描く魚は不思議とにこやかな表情になる」と秀子さん。逆もまた然りと心穏やかに器づくりができるときにしか工房に入らないのだという。その言葉のとおり敷地内にあるギャラリーには色とりどりのご機嫌な顔をした魚たちが並ぶ。

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個性あふれる「たたらづくり」

器は〝たたらづくり〟という技法で板状の粘土を型に押し当てて形にする。ロクロを回して作る陶器のように規則的な曲線や薄く均一な形とは違い、つくり出せる形の自由度は高くその独創性が魅力だ。「日々の食卓が楽しくなることを想像して製作している」と手になじむような使いやすさを追求し、素材や形にこだわることなく世界にふたつとない作品に思いを込めている。

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器をとおした出会い

「顔を合わせての対話が楽しい」と客との出会いを大切にする。県外から訪れるファンも多く、日本橋の料亭で紅窯の陶器に酒が注がれて運ばれてきたと客から写真が送られてきたこともあった。贈答品や節句の食器など購入者の用途も様々。義昭さん・秀子さんご夫婦は「愛着をもって使ってもらっていることに感謝」と器をとおしてお客さんと向き合い、手仕事のあたたかみを届けている。

窯元の情報

所在地

姶良市池島町5-13

電話番号

080-4283-9071

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